はじめに
iPhoneの「最近削除した項目」は、誤って削除した写真や動画を一定期間保存する機能ですが、一定期間を過ぎると完全に削除されます。では、「最近削除した項目」からも消えてしまったデータを復旧することは可能なのでしょうか?
本記事では、iPhoneのデータを最大限復旧する方法を解説します。専門業者に依頼する前に試すべき方法や、データ消失を防ぐための対策についても紹介します。
1. 「最近削除した項目」から消えたデータが復旧できる可能性
「最近削除した項目」からデータが消えてしまった場合でも、いくつかの方法で復旧できる可能性があります。
1-1. 削除データの保存期間
● 写真・動画:削除後30日間保存される。 ● メモやファイル:アプリによって異なり、一定期間保存される場合がある。
削除後30日以上経過している場合は、通常の操作では復旧できません。しかし、バックアップや専門ツールを使用することで復旧できる可能性があります。
2. 自分で試せるデータ復旧方法
「最近削除した項目」から消えたデータを復旧するために、以下の手順を試してみましょう。
2-1. iCloudバックアップから復元
前提条件: ● iCloudバックアップを有効にしている。 ● 削除したデータがバックアップされた後に削除されている。
復旧手順:
- 設定アプリを開く。
- 「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」。
- 初期設定画面で「Appとデータ」画面に進み、「iCloudバックアップから復元」を選択。
- 最新のバックアップを選択し、復元を実行。
2-2. iTunes/Finderバックアップから復元
前提条件: ● PCにiPhoneをバックアップしたことがある。
復旧手順:
- PCでiTunes(Windows)またはFinder(Mac)を開く。
- iPhoneをPCに接続する。
- 「バックアップを復元」を選択し、最新のバックアップを選択。
- 復元が完了するまで待つ。
2-3. データ復旧ソフトを使用する
「最近削除した項目」からデータが消えてしまった場合、データ復旧ソフトを使用することで、iPhoneのストレージをスキャンし、削除されたデータを復旧できる可能性があります。
● Dr.Fone – Data Recovery(iOS) ● EaseUS MobiSaver ● iMobie PhoneRescue
手順:
- PCにデータ復旧ソフトをインストール。
- iPhoneをPCに接続し、ソフトを起動。
- 「iPhoneから直接スキャン」を選択し、削除されたデータを検索。
- 復旧可能なデータを確認し、PCまたはiPhoneに復元。
3. 専門業者に依頼するべきケース
以下のようなケースでは、個人での復旧が難しいため、データ復旧専門業者に相談することをおすすめします。
3-1. iPhoneのストレージに物理的な故障がある
● iPhoneが起動しない。 ● 画面がブラックアウトし、操作できない。 ● 水没や落下による損傷。
3-2. データ復旧ソフトでも復元できない
● ソフトウェアでスキャンしてもデータが見つからない。 ● データが完全に上書きされている可能性がある。
3-3. データが極めて重要な場合
● 仕事の重要な書類や家族の思い出の写真。 ● 法的証拠や企業データ。
信頼できるデータ復旧業者の選び方: ● 無料診断サービスを提供している。 ● 成功報酬型の料金体系を採用。 ● 実績や口コミ評価が高い。
4. データ消失を防ぐための予防策
「最近削除した項目」からデータが消えてしまう事態を防ぐため、以下の対策を行いましょう。
4-1. 定期的なバックアップを取る
● iCloudバックアップを有効にする(設定→Apple ID→iCloud→iCloudバックアップ)。 ● 定期的にiTunesやFinderでPCにバックアップを取る。
4-2. 削除前に慎重に確認する
● 写真や動画を削除する前に、バックアップがあるか確認。 ● ゴミ箱(最近削除した項目)を定期的にチェック。
4-3. クラウドストレージを活用する
● GoogleフォトやDropboxなどのクラウドサービスを併用し、バックアップ体制を強化。 ● iCloudフォトライブラリを有効にし、データを自動同期。
総括
iPhoneの「最近削除した項目」からデータが消えた場合でも、適切な対処をすれば復旧できる可能性があります。
● まずはiCloudやiTunes/Finderのバックアップを確認。 ● データ復旧ソフトを活用し、削除されたデータをスキャン。 ● 物理的な故障やデータの上書きが疑われる場合は専門業者に相談。
また、データ消失を防ぐために定期的なバックアップを心掛けることが大切です。重要なデータを失わないために、日頃から予防策を講じましょう。