【Mac対応】Time Machineのバックアップが消えた時のデータ復旧法

【Mac対応】Time Machineのバックアップが消えた時のデータ復旧法

はじめに

Macユーザーにとって、Time Machineは最も手軽で信頼できるバックアップソリューションです。しかし、**「Time Machineのバックアップが突然消えた」「バックアップディスクが認識されない」「過去のデータが見つからない」**といったトラブルが発生することがあります。

こうした問題が発生すると、重要なファイルや設定が失われる可能性があるため、適切な対処が必要です。本記事では、Time Machineのバックアップが消えた際の復旧方法を、初心者から上級者向けまで詳しく解説します。


1. Time Machineのバックアップが消える主な原因

Time Machineのバックアップが消失する原因を理解することで、適切な復旧方法を選ぶことができます。

バックアップが消える原因

外付けHDDやNASが正常に認識されない
 – 外付けHDDやNASがMacに認識されないと、Time Machineのバックアップを読み込めなくなる。

Time Machineの設定ミス
 – バックアップ先のディスクが変更されたり、誤って別のHDDを選択してしまった場合、以前のバックアップが表示されなくなる。

バックアップファイルの破損
 – 書き込みエラーや突然の電源断によって、Time Machineのバックアップデータが破損することがある。

HDD/SSDの物理的故障
 – 長期間使用した外付けHDDやSSDが物理的に故障し、バックアップデータが消失する。

MacのOSアップデートによる影響
 – macOSのアップデートにより、Time Machineのバックアップが認識されなくなることがある。


2. Time Machineのバックアップが消えた時に試すべき基本的なチェック

バックアップが消えたと感じた場合、まずは以下の基本的なチェックを行いましょう。

① Finderでバックアップディスクを確認

  1. Finderを開く
  2. 左側のサイドバーでバックアップディスクが表示されているか確認
  3. 「/Volumes」ディレクトリをチェックし、手動でマウントできるか試す

対処法バックアップディスクが見えない場合は、USBケーブルを変更して接続を確認
Finderで隠しファイルを表示し、「Backups.backupdb」フォルダが存在するか確認


② Time Machineの設定を再確認

  1. **「システム設定」→「Time Machine」**を開く
  2. バックアップ先のディスクが正しく選択されているか確認
  3. **「Time Machineメニュー」→「Time Machineディスクをブラウズ」**を選択し、過去のデータが表示されるか確認

対処法別のディスクが設定されている場合は、元のHDDを選択し直す
Time Machineの環境設定をリセットし、再接続を試す


③ ディスクユーティリティでエラーを確認

  1. 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」を開く
  2. バックアップディスクを選択し、「First Aid(ディスクの修復)」を実行

対処法ディスクが「未マウント」の場合は、手動でマウントを試す
First Aidでエラーが検出された場合は、修復を実行し、データが復旧するか確認


3. Time Machineのバックアップを復旧する方法

基本チェックで解決しない場合、以下の方法でデータを救出できます。

① ターミナルを使用してバックアップを復元

Time Machineのバックアップが見えなくなった場合、ターミナルコマンドを使って復旧できることがあります。

手順

  1. ターミナルを開く(アプリケーション→ユーティリティ→ターミナル)
  2. 以下のコマンドを入力し、バックアップディスクの状態を確認bashコピーする編集するls /Volumes/
  3. バックアップディスクが見つからない場合、以下のコマンドで手動マウントを試すbashコピーする編集するsudo diskutil mount /dev/diskX ※「diskX」は、対象のディスク番号に置き換える

② データ復旧ソフトを使用する

バックアップデータが破損している場合、データ復旧ソフトを使うことで救出できる可能性があります。

おすすめのデータ復旧ソフト

EaseUS Data Recovery for Mac(Time Machine対応、破損ファイルの復旧可)
Disk Drill(macOS対応、外付けHDDからの復旧に強い)
Data Rescue 6(高精度な復旧が可能)

復旧手順

  1. 復旧ソフトをインストール
  2. バックアップディスクをスキャンし、削除されたファイルを検索
  3. 復元可能なデータを別のディスクに保存

③ Time Machineのスナップショットから復元

macOS High Sierra以降のバージョンでは、APFSスナップショットを利用して、直前のバックアップを復元できることがあります。

手順

  1. 「macOS復旧モード」に入る(電源オン時に「Command + R」を押し続ける)
  2. 「Time Machineから復元」を選択
  3. 最新のスナップショットを選択し、復元を試みる

4. Time Machineのバックアップを防ぐための対策

今後、Time Machineのバックアップが消えないようにするために、以下の対策を実施しましょう。

① 定期的にバックアップの確認

Time Machineの設定を定期的に見直し、バックアップが正常に動作しているか確認
ディスクユーティリティを使ってバックアップディスクのエラーチェックを行う

② バックアップを二重化

Time Machineとは別に、外付けHDDやクラウド(Google Drive, iCloud)にもバックアップを保存
RAID 1対応のNASを利用し、バックアップの冗長性を確保

③ 安定した外付けストレージを使用

SSDや信頼性の高いHDD(Western Digital, Seagateなど)を使用
USB接続ではなく、Thunderbolt接続のHDDを使用すると安定性が向上


総括

Time Machineのバックアップが消えてしまった場合でも、適切な手順を踏むことでデータを復旧できる可能性があります。

データ復旧のポイントまずはFinderやディスクユーティリティでバックアップディスクを確認
ターミナルコマンドを使って手動マウントを試す
データ復旧ソフト(EaseUS, Disk Drillなど)を活用する
Time Machineのスナップショットから復旧できるか試す
今後のデータ消失を防ぐために、二重バックアップを検討する

Macの大切なデータを守るために、日頃からバックアップの状態を確認し、適切な対策を講じましょう。