【ランサムウェア対策】暗号化されたファイルを復旧する方法

【ランサムウェア対策】暗号化されたファイルを復旧する方法

はじめに

ランサムウェアは、コンピュータやネットワークに侵入し、ファイルを暗号化してアクセス不能にする悪意のあるマルウェアの一種です。攻撃者は身代金を要求し、支払えば暗号を解除すると主張しますが、身代金を払ってもデータが戻る保証はなく、犯罪組織に資金を提供することになるため、決して推奨されません。

本記事では、ランサムウェアによって暗号化されたファイルを復旧する方法を詳しく解説します。専門的なデータ復旧の知識が必要な場合もあるため、上級者向けの技術も含めて対策を紹介します。


1. ランサムウェアによる被害を受けたときの基本的な対応

ランサムウェア攻撃を受けた場合、最初に適切な対応を取ることが重要です。

① すぐにネットワークから切断

ランサムウェアはネットワークを通じて拡散する可能性があるため、感染を最小限に抑えるために、即座にLANケーブルを抜くか、Wi-Fiをオフにすることが必要です。

対策社内ネットワークから隔離し、感染拡大を防ぐ
他のデバイスが感染していないか確認する


② 身代金を支払わない

攻撃者は「支払えばデータを復旧する」と言いますが、復旧ツールを提供しない可能性が高く、支払っても別の攻撃を受けるリスクがあるため、絶対に支払わないようにしましょう。

理由支払ってもデータが復旧する保証はない
攻撃者が再度身代金を要求する可能性がある
支払いは犯罪組織を支援することになり、法的リスクが伴う


③ 感染した端末の電源を入れ直さない

ランサムウェアによっては、PCを再起動すると暗号化プロセスが進行し、データが完全に失われることがあるため、できる限りシャットダウンせず、そのままの状態で調査することが重要です。


2. ランサムウェアによって暗号化されたファイルを復旧する方法

ファイルの暗号化が確認された場合、復旧できる可能性のある方法を順番に試していきましょう。

① バックアップからの復旧

バックアップを取っている場合は、感染していないデバイスからバックアップを確認し、データを復旧します。

復旧手順

  1. バックアップデバイス(外付けHDD、NAS、クラウド)を確認
  2. 感染していないPCでバックアップデータを取り出す
  3. 感染デバイスのOSをクリーンインストール後、データを復元する

ポイントクラウドストレージ(Google Drive、OneDrive、Dropbox)に過去のバージョンが保存されていないか確認
オフラインのバックアップがある場合は、それを活用する


② Windowsのシャドウコピーを利用

Windowsには「シャドウコピー」という機能があり、過去のデータを復旧できる可能性があります。

シャドウコピーの確認方法

  1. 暗号化されたファイルを右クリック →「以前のバージョンを復元」
  2. 利用可能なバージョンがある場合、それを復元

注意点一部のランサムウェアはシャドウコピーを削除するため、復旧できない場合がある


③ ランサムウェア専用の復号ツールを使用

特定のランサムウェアには、専門の復号ツールが公開されていることがあります。

復号ツールを探す方法

  1. No More Ransom(https://www.nomoreransom.org/)にアクセス
  2. 感染したファイルの拡張子を確認し、該当する復号ツールがあるか検索
  3. 復号ツールをダウンロードし、ファイルの復元を試みる

ポイント拡張子が「.locky」「.crypt」「.odin」などの場合、復号ツールがある可能性が高い
無料の復号ツールが使える場合、身代金を支払わずに復旧できる


④ データ復旧ソフトを使用

暗号化が一部失敗している場合や、削除された元データが復元できる可能性があるため、データ復旧ソフトを使用してみるのも有効です。

おすすめのデータ復旧ソフト

EaseUS Data Recovery Wizard(ファイルの削除・暗号化されたデータの復旧が可能)
Recuva(無料で利用可能、簡単なデータ復旧に適している)
R-Studio(高度なデータ復旧技術に対応)


⑤ データ復旧専門業者に依頼

すべての方法を試してもデータが復旧できない場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も確実な方法です。

業者を選ぶポイント

ランサムウェアの復旧実績があるか
物理障害のデータ復旧も可能か
高額な請求をしない信頼できる業者か


3. ランサムウェアの予防策

ランサムウェアに感染しないためには、日常的なセキュリティ対策が不可欠です。

① 定期的なバックアップ

外付けHDDやNASにオフラインバックアップを取る
クラウドストレージでバージョン管理を有効にする


② セキュリティソフトの導入

ウイルス対策ソフトを常に最新の状態に保つ
リアルタイム保護機能を有効にし、ランサムウェアの侵入を防ぐ


③ メールやWebのセキュリティ対策

不審なメールの添付ファイルを開かない
マクロ付きのExcelやWordファイルはブロックする
信頼できないサイトからソフトウェアをダウンロードしない


総括

ランサムウェアによるデータ暗号化は深刻な被害をもたらしますが、適切な手順を踏めばデータを復旧できる可能性があります。

データ復旧のポイント

まずはネットワークを切断し、感染の拡大を防ぐ
バックアップがある場合はクリーンインストール後に復元
シャドウコピーや復号ツールを活用し、暗号化されたデータを復元
データ復旧ソフトを試し、削除されたファイルの復旧を試みる
最終手段として、データ復旧専門業者に依頼する

ランサムウェアの脅威から身を守るために、日頃からバックアップを取り、セキュリティ対策を徹底することが重要です。